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kamiya bakery

kamiyabakeryでの展示も残り一週間となりました。 10月29日までです、是非お運び下さい。 今年もこの場所で灯をお届けできる喜びを、ものを作るということを続けていくことの苦労を感じています。 苦労なんていうと諸先輩方に叱咤されそうですが、つくり続けるということのモチベーションをしっかり保ち続けるということは、常に脱皮を繰り返し、変化を外に求めるのではなく、自分自身にて代謝していかないといけないということでしょう。その変化を絶えず繰り返している人はいつお逢いしても軽やかに見えます。

先日ぼくの好きな画家、熊谷守一さんの記念館に行って来ました。 今の僕と同年代の頃の作品から、晩年の作品まで。 若い頃はいくつもの死と対峙されていました。 自画像を描くときも、目を薄目にして対象のあわいを描こうと挑んでいたようです。その暗く沈んだ若年の頃に比べ、晩年の作品の軽いこと軽いこと、額を抜けて飛んでいきそうな勢いだと思いました。死してなお、遺された作品のエネルギーによって今を生きる自分達に活力を注いでくれる。 きっとご本人は恐怖や喜びをそのままに受け止め、そのままに生きて死んだんだろうと勝手ながら想像してしまいます。 遺された作品を見ていると、その脱皮のかたちが見えてきます。

今の僕は薄目を開けて自画像を描いているような心境です。 ここからの自分との対峙は、目のまえにあること、起こることを、すべて味わいつくすしかないと思っています。

kamiya bakery / www.kamiyabakery.com


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